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「オーヴォ」 by シルク・ドゥ・ソレイユ 2014.4.30

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今回はお台場に建てられた特設テントでの公演となっていた。追加公演が決まってすぐに良い座席を選べたので、ど真ん中の前から3列目という好条件。

開演前から恒例の客席いじりが始まる。会場を微笑ましい雰囲気にさせてくれる大事な時間だ。今回のテーマは「いのちのものがたり」ということで、身近な昆虫やクモに扮したキャラクターがたくさん登場する。

最初は青いトンボ。片手一本で体を支えるようなバランス技を見せてくれる。全て手作業で作成するオーダーメイドのコスチュームは芸術性が高く美しかったので最初トンボだとは分からなかった。足に付けられた羽でかろうじて想像できる感じ。力強く美しく。

次は天井から垂らされたロープを体に絡ませて、急降下したり、上昇したり、空中をしなやかに舞うバタフライ。顔の小さな男女二人のペアが時にはスリリングに、愛を表現していた。今回最も美しく感じた演目だ。

そしてアンツ。真っ赤なアリたちがキウイ等の食べ物を足でジャグリングしたりする。背格好の同じくらいの5、6人での演技はとてもかわいらしかった。アリの上にアリが乗ってジャグリングとか、みんなが乱れずに演技をしたり難易度が高いものを実施してもかわいい雰囲気を保っているのは凄いことだ。

クリーチュラは顔も無いし、手なのか足なのかもわからない、一見動きがちょっと気持ち悪いとさえ感じてしまったが、徐々にその予想もつかない動きが楽しく感じるようになってきた。俺もあの中に入っていろんな動きをしてみたいと。

第一部最後はフライングアクト。金の甲冑を着たキャストがかなり高い位置で、右から左から飛んでいく。まさに飛んでいく。一人下の防護ネットに落ちていたが、逆にそれが難易度の高いことを証明している。ここで30分程休憩となる。

第二部最初はクモが妖艶な演技をみせる。からだを自由自在にゆっくりと雰囲気を保ちつつ曲げる。どこか挑発しているような雰囲気もある。女性らしさを前面に出した官能的な雰囲気も感じらる演目だ。

次は赤と黄色のコスチュームをまとった背の高さのばらばらなキャスト達がいろんなポーズを組み立てる。そこに人が乗るー?とか、えっ足どうなってるのア?といった感じだ。軽快な印象をうけるが相当なバランス感覚と力がないと成り立たないはず。

そしてスタックワイヤー。いわゆる綱渡りになるのだが、一本のワイヤの上を自由に動き回り、一輪車を逆立ちした状態でこぐといった離れ業も見せてくれた。おいおい、それいっちゃう?って言いたくなるようなことばかり。思わず、すげーって言っていた。

最後はウォール。これはシルク・ドゥ・ソレイユの真骨頂とも言えるトランポリンを使ったダイナミックで臨場感たっぷりの個人的にもかなり好きな演目だ。だいたいどの公演でも最後の方に出てくる。高さ8mの壁を軽やかに駆け上がる様子は圧巻だし、壁沿いを上から下にゆっくり這う様子はどうやってるんだと不思議でしかたない。

オーケストラブースからの演奏や生唄はゆったりとした雰囲気で自然の大きさを表現しているように聞こえた。いい時間を過ごした。

by backyard_babies | 2014-04-30 22:56 | Stage